年間500人以上を取材するライターが教える取材のコツ!

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取材準備に時間をかける

ライターの仕事は取材を基本とします。誰かの話を聞いて記事にする。そんなライティングの仕事も数多く行っています。大体数にすると年間500名ほどの話を伺っているかなと思います。ライターの中でもかなり多い部類かと思います。そんな取材経験をもとに、取材のコツを今回はご紹介します。初めて取材をするとなると、上手くいかないことがたくさん出てくると思います。正直、取材は慣れです。数をこなせばイレギュラーにも対応できるようになりますし、余裕を持って話をコントロールすることができます。でも慣れるまでになんとかうまく取材をこなしたいと思うのが本音だと思います。そんな方は、取材よりも、取材の準備に力を入れることをオススメします。これは取材初心者に限らずすべての方にいえることです。私も取材よりも準備のほうに時間をかなり割きます。正直、この準備の時点でほぼ取材は終わっているようなものです。それほど準備は取材にとって大切な要素なのです。では、準備は何をすればいいか。まずはありとあらゆる情報を集めます。HPやネットの記事が中心です。その上で「分かっている情報」「分からない情報」「深堀りしたい情報」とに情報を分け、取材シートを作成します。取材シートとは質問項目をまとめたものです。そして頭の中、もしくはメモに書いて、取材の流れをイメージしておきます。この際、できるだけイレギュラーな展開を予想します。そうすれば、どんなことが起きても冷静に会話をコントロールできます。ここまでできれば、あとは取材をこなすだけで終わります。

分からないことはすぐに聞く

取材中は分からないことがたくさん出てきます。特に専門的な分野の取材だと知らない専門用語だらけです。基本的な用語はなるべく勉強しておくべきですが、プロではないので全部網羅するのは難しいです。とにかく分からない言葉が出てきたらすぐに聞くようにしましょう。あとで確認しようと思っていると話の流れで聞けなかったり、また違う専門用語が飛び出してきて訳が分からなくなります。話すほうも、せっかく頑張って話したのに全然理解してくれなかったのか、もっと早く言ってよ、という気持ちになります。この気持ちに取材対象者がなるとなかなか本音を聞き出すことは難しくなります。また、よく分からないことは、分かりやすく書くことは絶対にできません。その後、取材記事として書く際を想像すれば、今のうちに細かく聞いておいたほうがいいですよね。「分からないので教えてください」と言って、怒られたことは今までありません。ほとんどが優しくわかりやすく教えてくれます。ここから話が盛り上がることもあります。その後、専門用語をなるべく使わないように配慮もしてくれます。正直、良いことしかないです。分からないことはすぐ聞きましょう!

「例えば」で方向性を誘導する

取材対象者は、取材慣れしている人、取材慣れしていない人と様々います。取材慣れしている人なら雄弁に様々な事を語ってくれるのでいいですが(これもまたコントロールが必要ですが)、取材慣れしていない人ですと、すぐに答えが出てこなかったり、当たり障りのない模範解答を繰り返したりと、なかなか本音を聞き出すのは難しくなります。一番いい状態は、リラックスして友達と話すような感じに持っていくことですが、短い時間でその緊張を完全に説くのは難しい。なので、こちらである程度フォローを入れ、会話の方向性を誘導してあげる必要が出てきます。その時に有効なのは、「例えば」というワード。「例えば他の人だとこんな回答がありますけど…」「例えば友達に話すとしたらどんな感じですか…」などなど。回答例を出したり、回答しやすいようにシチュエーションを限定したり、「例えば」を使えば、取材慣れしていない人も安心して取材をスムーズに運ぶことができます。取材対象者にとって、しっかり話せないというのは大きなストレスに感じます。自分はしっかり話せているというイメージを与えることで、その後言葉がスムーズに出てきやすくなります。ぜひ「例えば」ワードを活用してみてください。