元制作会社の面接担当が語る。クリエイティブの面接で好印象な人はこんな人物。

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未経験から制作会社(クリエイティブ職)に入りたい方へ

私は制作会社在籍時に、2年間ほど一次面接を担当していました。2年ほどなのでそこまで長い実績があるわけはないですが、業界が業界なのでほぼ1年を通して人員を募集していて、月に2~4人ほどはコンスタントに面接を行っていました。多い時は月10数名なんて時も。それなりの人数をこなしていくと、なんとなくこの人はこんな人かなって分かってきます(ただ思い込んでいるだけかもしれないですが)。私の在籍していた制作会社では未経験も面接OKなので(それなりのハードルはありますが)、未経験者も多く面接に訪れました。そこで今回は、未経験から制作会社(クリエイティブ職)に入るにはどんな面接対策をしたらいいか、元面接担当として個人的な意見をご紹介していきたいと思います。

やる気押しタイプ

よくいるのが「やる気押しタイプ」。実績がないし、自分のスキルがどう会社に役立つかも言えない。とにかく伝えるものは「熱意・やる気・根性」という形のひとはめちゃめちゃ多いです。個人的にはそういったタイプは大好きなので、共感する部分もありますし好感をもちやすくはあります。でも、大切なのはその「やる気」をどう表現するか。正直、こちらは仕事大変だし、やる気ある子を入れてどんどん働いてほしい。でもやる気だけじゃ上を説得できないんですね。「すごくやる気あっていいですよ、あの子」って上司に言っても、「どれだけやる気あるの?」と言われると困っちゃいます。なので、やる気押しタイプは、そのやる気を数量化(目に見えるように)してください!たとえば、御社のコピーを1000個考えてきました。とA4のコピー用紙1000枚もってくるとか。とにかく自分でありとあらゆるデザイン賞に応募してきましたとか。やる気を行動に移せないタイプは、経験上、仕事をしても行動が遅い。口だけで終わる人が多い。そういう人ばかりではないですが、そう思われてもしょうがないですよね。ぜひそのやる気、(実際手に取って分かるように)見せつけてください。

私、変わってますタイプ

クリエイティブ特有かも知れないですが、とにかく私変わっている、独特の世界観がる、みたいな人が数多くやってきます。これまた個人的には大好きな人種ですが、これもまた上に通しにくい。こういったタイプはその個性豊かな表現物を持ってきてくれるパターンが多いです。その点、「やる気だけタイプ」よりもいいですが、その方向性が問題です。とにかく自分(個)を押してくるので、結局「芸術作品」みたいな感覚なんですよね。たしかにすごいねって作品を持ってくる人もいます。でもそのすごい油絵の技術どこで使うの?ここで何やりたいの?油絵書きたいわけじゃないよね?となるのが正直なところ。何が言いたいかというと、「私の世界観をみて」ではなく、「私の世界観(得意なこと)はこんなことに活かせます」に変換して持ってきてもらいたいということ。もしも絵が上手いなら、油絵の作品ではなく、イラストをつかって広告ポスター作ってみました。のほうが全然いい!できれば「最近はイラストによって親和性を高める手法が効果的です」とかロジックも上乗せしてくれると助かる。「変わってる」のは強みです。とくにクリエイティブな世界では。でもそれが仕事となると、それだけでは通用しない。「考える力」を持っているかを重視されます。その点を注意すれば、あなたの大きな武器になるはずです。

元気ハツラツタイプ

意外に思われるかもしれませんが、元気ハツラツタイプはすごく好感が持てます。特にスキルもないけど、経験もないけど、元気だしいいね!正直このパターンは結構ある。クリエイティブってうちだけかもしれないけどあんまり元気じゃない。もくもく作業する人が結構多かったりするし、変り者も多い。そんな中で、底抜けに明るいヤツはすごく魅力的に映る。率直に意見を言える素直さ。これを評価する企業は多いと思います。特に未経験OKにしている企業は。ただ、そんなタイプの人は、できるだけ早く転職するようにしましょう。この手のタイプは年齢で切られることも正直あります。持ち駒が「元気さ・素直さ」だけなら、あとは伸びしろがモノを言います。伸びしろを図るのに一番簡単なのは、年齢が若いことです。できるだけ早く挑戦することをオススメします。